私に良いこと☆

人生後半、すっきりさせてのんびり暮らす

「捨てる」こと

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「捨てる」ことについて、瀬戸内寂聴さんが語られていた記事を読みました。

寂聴さんが「捨てて」一番後悔したのは、「子ども」だと言います。夫と3歳の娘を置いて、不倫相手のもとに行った過去に今でも後悔が尽きないと言います。

私がこれまで生きてきて「捨てて」後悔してきたのは、子ども。私はもともと、お手本のようないい嫁だった。だけれど25歳の時、3歳の娘と夫を置いて、家を出た。小説を書きたい、才能を生かしたい、無知な女のままでいたくない。そういう一心で、不倫相手のもとに向かった。※

その当時の自叙伝的作品となった「夏の終わり」や「京まんだら」など、出家される前の、瀬戸内晴美さんとしての作品は、読みました。

 

寂聴さんになってからの作品は読んだことがなかったですが、その後は現在にいたるまで、テレビのインタビューや説法などでお見かけすることが多くなりました。

そして51歳の時に出家。あの時が人生最大の捨てることだった。当時、私は流行作家で、寝る間もなく売れる小説を書いていた。私の書きたかったものはこれなのか、求められる売れる小説を書くことがしたかったのか、疑問がわいたのね。だから、自分が納得する小説を書くために、小説のバックボーンになるような思想を身につけるために出家した。家財道具も何もかもいっさい捨てて。※

 

家族を置いて不倫相手のもとにゆき、恋愛小説を書きまくり、そういう自分に疲れ果てて修行して出家して、今度は、迷える女性たちの救いになって・・・生きるステージがどんどんと変わり、それでもなお書き続ける。

一見、いっしょにしてはいけないような出来事が一つの人生という箱にぽんぽんおさまっていくのですから・・・人生とはまか不思議です。

 

ちなみに、私は、「捨てる」ということばがあまり好きではありません。猫の保護をしていたのですぐそっちの「捨てる」をイメージしてしまいます。

「捨てて」印象に残るような経験は今のところありません。

どちらかと言うとこれまでは、石橋をたたいて渡りながら「拾う」ことが多い人生でした。猫なんか10匹以上拾っていますし・・・。

私の人生の箱には、また違う「おかしなもの」がつまっているのでしょうか。

欲について

人間は「欲」のかたまりだというけれど、その「欲」がなければ、人間じゃないし、人生はつまらない。それがいいのだと。

この方がすごいのは戦争という大変な時代や愛や欲などに翻弄されているようで、全く翻弄されていないところです。捨てて悔いても、自分を責めはしていない。

人生はそういうものだからと、受けとめ生かして進むことは誰かに勇気を与える。経験を生かすということはきっとそういうことなのでしょう。

どんな経験を重ねても生きてゆける。

メディアで取り上げられている記事をみて「大事なのは、翻弄されないこと、自分の軸で進むことなのだよ」と、教えられた気がします。

心がすぐに折れる私。エネルギッシュで心が弱らないその生き方を、寂聴さんの作品を読んで、学びたいと思います。

 

京まんだらは、上下巻と長い作品ですが、現実には味わうことのない、祇園の世界をのぞき見できたようでとても興味深かったです。一昔前の京の風情を味わいたい方に。私は古い版の表紙が好きです。

新装版

 

 

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